TOTALYTD関数(年度累計)

TOTALYTD関数は、データの年度累計を取得することができます。

スライサーと組み合わせて、指定した月までの累計を取得するのに便利な関数です。

特定の期間に基づいて集計値を計算する関数を、タイムインテリジェンス関数と呼び、正しく分析を行うためには、日付テーブルが必須になります。

TOTALYTD関数の使いかた

次のような販売データを例にして、TOTALYTD関数を使ってみます。

日付テーブルの名は「日付テーブル」とし、販売データとリレーションさせています。

準備ができたら、次のメジャーを作成してみます。

年度累計 := TOTALYTD( SUM([売上]) , '日付テーブル'[日付] , "3/31" )

ピボットテーブルへ出力します。

(当然ですが)年度で区切っているので、売上合計と年度累計は同じ数値で出力されました。

TOTALYTD関数の第3引数に指定した「3/31」は年度末の日にちを指定しています。

3月決算の会社で年度累計を出したい場合は、このような指定になり、会計期間が1月~12月の会社の場合は、指定しなくてもデフォルトがで12月が年度末として扱われます。

次に累計されていく様子がわかるように、四半期別でみてみます。

1Q⇒2Q⇒3Qへと、数字が累計され、4Qでは、年度の売上合計と一致しました。

次は、スライサーと組み合わせて比較してみます。

2Qを指定すると、商品別の2Q累計額が表示されました。

参考

年度累計ではなく、過去からの全累計を集計したい場合は、TOTALYTD関数でなくCALCULATE関数で条件を作成します。

全累計 := CALCULATE( SUM([売上]) , FILTER(ALL('日付テーブル') , '日付テーブル'[日付] <= MAX('日付テーブル'[日付]) ))

2024年の2Q数値が、2023年度も合わせた累計になっていることがわかります。

なお、FILTER関数にAll関数を使うかALLSELECTED関数を使うかは、スライサーのフィルター効果を効かせたいかで使い分けます。

仕事の生産性の人気オンラインコース

コメント